体内のネットワークー筋肉を動かすと記憶力がアップー

昨日、上野の国立博物館で開催している「人体」展を見に行った。西洋医学の歴史を含め身体の循環、泌尿器科系、神経系、消化器系、呼吸器系、運動器系、生殖系の展示や臓器の標本が展示されていた。内容は、高校の時の生物の人体に関する授業の内容のようだった。土曜日だったので、入場者も多く、会場が混み合っていたが、一つ一つ見る余裕はあったので、展示内容も読みながら楽しめた。

ぼーっとしている時とひらめいた時の脳の働きは同じー神経系の働きー

神経系の展示の中で、面白いものがあった。MRIで脳の働きを調べたものだが、人がぼーっとしている時と、考えがひらめいた時、脳の働きが同じであるというのだ。
ぼーっとしている時に、考えがひらめくのはそのためではないかと説明されていたが、たしかに考えられそうだ。

脂肪からのメッセージで骨が作られるー体内のネットワークー

この展示のメインテーマと思われるが、体の臓器や部位が相互に働いて、体の機能を保っているというのだ。
例えば、脂肪細胞からメッセージ物質(タンパク質)が骨の細胞に「骨を作って!」というメッセージを送ると新しい骨が作られる。

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心臓からのメッセージで腎臓が尿を作るー体内のネットワークー

心臓が疲れたときに、心臓はメッセージ物質(ホルモン)を腎臓に送り、腎臓は尿を多く作り、水分を排出して、心臓を楽にする。同じメッセージ物質が、血管に送られると、血管壁の傷を補修し、血液の流れを良くし、心臓を楽にする。

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筋肉からのメッセージで記憶力がアップするー体内のネットワークー

運動をすると筋肉の細胞からのメッセージ物質(酵素)が、脳に送られると、記憶力をアップさせる作用が働く。

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これらは、相互作用の一部であり、他に様々な臓器、器官の間のやり取りがあり、体内の状態が保たれている。脳からの命令だけで、体内の臓器や機関が動くだけでなく、臓器や器官からも重要なメッセージが発せられているというのだ。

まとめ

この展示の中で、体内の臓器内のネットワークがあるというのが、最近の医学の研究でわかってきたことらしい。この考え方は、「一つ体に悪いところがあったら、体全体を診て、治癒していく」という東洋医学の考え方に通じるものがある。
私としては、体を動かす分野についての解剖学的なことにとても関心があるが、骨や筋肉、腱、筋膜なども、心臓などの臓器と関わって働いているなんていうこともあるかもしれない。

 

 

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