猿腕とは?
猿腕とは,ハイパーエクステンションとも言いますが、肘の関節が図のように内側に入ってしまう腕の事です。女性に多いと言われています。

猿腕のデメリット
普段の生活では特に、問題はありませんが、ダンスで腕を伸ばすときに、腕が曲がってしまってきれいに見えなかったりします。
バレエのアームス2番ポジションは肘が後ろに向くので,猿腕の人にとってはかなりきついポーズですよね。
ピラティスのエクササイズで、四つん這いになって、両手を床についたりするときは、肘に負担がかかってしまい、肘が痛くなったりすることもあります。
武術でやるパンチの動きも勢いをつけて肘を押してしまうと、肘を痛めてしまいます。
まっすぐな腕とは?

できるだけまっすぐな腕にして肘への負担をなくすために、どのようなことに気を付ければよいでしょう。まずひじがまっすになるように腕の関節の位置をチェックしてみます。下の図、手首、肘、肩に引いた縦のラインが床と垂直になるように並べてみます。これが腕のまっすぐなラインで、手首の腱の延長が中指までくるのがまっすぐな手のラインになります。この位置に関節を並べようとすると、サル腕の人は、肩に違和感があると思うので、肘を伸ばしきらないように、腕全体の筋肉を鍛えていきます。もちろん正しい姿勢で体幹を使いながらです。
上腕を中心に、腕全体の筋肉を鍛えるエクササイズが効果的!
ここでオススメのエクササイズを3つあげてみます。いずれも腕を伸ばしきらないように、バランスよく筋肉をつけることで、肘への負担を軽くし、腕の曲がりも目立たなくなってきます。
チューブを使うと、それぞれの筋肉に意識を集中できるのでオススメです。
1、上腕2頭筋のエクササイズ(8から10回)

(1)チューブの長さを均等に保ち、余ったチューブの部分は手に巻きつける。チューブを踏んで両足は、腰幅(拳一個分の間隔をあける)に保つ。
(2)脇を締めて、肘を曲げる。その時に二の腕の筋肉に力が入っているのを確認。

3、上腕3頭筋肉のエクササイズ(8から10回)
(1)両膝を曲げ、背中はまっすぐに伸ばし、背筋を意識して体を前傾。脇を軽く締める。

(2)肘の位置が変わらないように両手を伸ばす。二の腕の裏側の上腕の筋肉に力が入るのを確認。

注意:体幹部(腹筋や背筋を常に意識してエクササイズをする。
しっかりとダンベルを持つことで前腕の筋肉も鍛えます。
まずは、各筋肉を意識して行うのが重要で、週に2回くらいできるといいですね。続けているとをのうちに、腕や上半身が強くなってくるでしょう。
ダンス、ピラティス、のクラスで気を付ける事

ダンスのクラスでよく両手をバレエの2番ポジション(アラセコンド)にすることがあります。(下図)
エクササイズによっては、腕を伸ばすこともあるかもしれませんが、その時は少し肘を緩めて、正しい姿勢で、背中の筋肉を意識して、両腕が伸びていくように使ってみるといいでしょう。
ピラティスのクラスでは、両手をついて四つん這いになったり、プランクの姿勢になったりしますが、この時に両肘を伸ばしきってしまわないように、少し緩めて、エクササイズをしてみましょう。
武術で拳のパンチをするときも、肘や肩に力を入れずに、拳の中指(細かくいうと拳骨)に意識を集中し、少し拳を握ると、腕全体に筋肉が働きます。
まとめ
人によっていろいろな骨格の癖がありますが、このような腕のハイパーエクステンション(サル腕)が、原因で、腕がきれいに見えなかったり、腱鞘炎になってしまってはつまらないですよね。トレーニングすることで改善していくことも多いので、参考にしてみてくださいね。
参考文献
コメント