市村正親さんんおミスサイゴンが今回最後ということもあり、早速先日見に行ってきました。ダンス講師と振付もしているので、自分ではやはりダンスシーンを優先してみることが多いです。そこでここでは、ミスサイゴンの中で特に印象的だったダンスシーンを3つご紹介します。
売春婦達のセクシーダンス
まずは、最初の売春婦たちのダンス。とてもセクシーで、ビキニのような下着姿の売春婦たちが、売春宿のオーナーのエンジニアに呼ばれて出てきます。くねくね体を動かしたり、腰を突き出したりしてセクシーさをアピールし、男性を誘惑するようなダンスですが、脚を上げたり開いたりするのがポールダンスとちょっと似ているダンスでした。ダンサーの出演者は、劇団四季や、東宝ミュージカルロンドンミュージカに出演していたような豪華キャストなので、ジャズダンスでもコンテンポラリーダンス、ポールダンスでもなんでもこなせそうです。(ちなみに、ジジ役の中野加奈子さんは、私がロンドンにいた時に、お会いしたことがありますが相変わらず大活躍ですね。)
アクロバティックなドラゴンダンス
次は、男性ダンサーによるアクロバットダンス、ドラゴンダンスです。プログラムによると2016年の公演ではアクロバットダンサーの出演者を増やしたようです。きっと人気のあるシーンだったのでしょうね。ダンサーさん達も体育大学などで武術を学んだりしている本格的なものだったので、バク転も高く迫力がありました。ダンスやミュージカルなどでこのようなアクロバットを多くみるようになったのは、シルクドソレイユの影響もあるのでしょうか?
市村正親さんの踊るエンジニア
最後は、市村正親さんのダンスです。とにかく存在感があって、声もはっきり、ダンスと演技とセリフが一体化していて、思わず引き込まれます。「あーこういう人っているなあ」と思わせるように、アメリカン・ドリームを歌う市村さんから、ちょっとずる賢く品の悪い感じのエンジニアの雰囲気が伝わってきます。プログラムの中で演劇批評家の 小藤田千栄子さんが「踊るエンジニア」は市村さんだけと言っていますが、演技していても、時々ちょっとしたとことでダンスしていましたが、アドリブでしょうか。舞台で遊んでいる感じで余裕を感じさせます。最後のカーテンコールで幕が降りるときも幕の下で、ランニングダンスみたいに踊っていたのがとても印象的でダンスの好きな私にとっては、とにかく面白かったです。
振付は、ジェフリー ガラットさんと日本での制作に関わったベンジャミンオズボーンさん。ロンドンとブロードウエーで多くの作品に出演、振り付けもしています。
全体的に
ミス・サイゴンは歌がメインのミュージカルですが、やはりロングランしているだけあって、色々な人が役をやっています。主役キムは本田美奈子さんや、レア サロンガさんそしてエンジニアはジョナサン プライスさんなど。その時代の人がそれぞれの個性で演じていくように、ミス・サイゴンの中のダンスも変わっていくのかもしれません。楽しみなような、このまま残して欲しいような。舞台ってやっぱりいいですね。
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