コンテンポラリーダンスというと何か難しそうとか、個性的な格好をしてプロが踊るダンスというイメージがありますが、元々は創作ダンス、もっと言えば、自分流ダンスであるとも言えます。 つまり、自分の表現を自分の動き方で表現するダンスです。
いくつかの動画でコンテンポラリーダンス作品と振付家についてご紹介しましたが、それらの作品と振付家たちもとても魅力的です。
このブログでは、コンテンポラリーダンスがなぜ自分流ダンスと言えるのかを書いてみたいと思います。
自分らしいダンスを求めたバレリーナやダンサーたち
コンテンポラリーダンスの中には、コンテンポラリーバレエとも呼ばれ、バレエのテクニックのあるコンテンポラリーダンスもあります。このようなコンテンポラリーバレエを踊るダンサーは、クラシックバレエの作品(白鳥の湖、眠りの森の美女など)を踊るダンサーとはちょっと違います。
もちろん両方踊るダンサーもいますが、コンテンポラリーのダンサーはクラシックバレエの役である妖精やお姫様、貴族などの役は自分には合わないと感じ、自分の個性を生かせるコンテンポラリーダンスに転向するのです。
また、モダンダンス(弾む、スイングなど重力を使った自然な動きから発展したダンス)はバレエの型にはまったテクニックや動き方、踊る時の衣装(チュチュやトウシューズ)にも反発したダンサーが始めたもので、もっと自然な動き方や踊り方を追求したダンスでした。モダンダンスの先駆者たちは、やはり彼女たちの個性を生かしたダンスを発表しましたが、これらのモダンダンスからコンテンポラリーダンスに発展したものも多くあるのです。
上記のように、クラシックバレエが合わないと思ったバレリーナが、自分はクラシックバレエではないダンスを踊りたいと思い、自分の個性を生かせるコンテンポラリーダンス(コンテンポラリーバレエ)に転向したり、バレエの型やテクニックではなく、自分らしいダンスを見つけたいと考えたダンサーがモダンダンスを始めコンテンポラリーダンスに発展してきた歴史があります。
確かに、ダンスは身体表現でありますが、クラシックバレエは型とテクニックも決まっていますし、クラシックバレエで演じられる妖精、お姫様、貴族などは、体系が細くてスラッとし、顔も小さく、それなりの雰囲気(妖精や貴族的な)も要求されるなど、踊る際の決まりごとが多くあります。
しかしながら、人は、みんなそれぞれの雰囲気を持ち合わせているし、手足の長さも、体格も違います。
それだったら、それぞれの体系や個性、雰囲気を自由に活かせるダンスがあっていいのでは?
という考えから発展してきたのがコンテンポラリーダンスです。
コンテンポラリーダンスは今迄にない革新的な動きを組み合わせてダンスにしていきます。
そして、全身を使い、自分の感じていることを身体を通して表現し、見ている人に感動を伝えます。
もし、バレエやジャズダンスなどダンスの経験がある人ならば、その経験を活かして、表現を膨らませることもできます。
コラボレーションや多種多様のコンテンポラリーダンス
コンテンポラリーダンスは、ダンサーやカンパニーによって、テクニックもダンスも多種多様です。
それぞれ特有のアイデアやコンセプトを利用してダンスで世界観を表現します。
例えば、ストーリーをベースにしたマシュー・ボーンの白鳥の湖、ミニマリズムのコンセプトをダンスに取り入れたローザスのダンス、新たに演劇とダンスを融合させたタンツテアターなど。他にも、それぞれ個性的なダンスを見せてくれます。
まとめ
今回は、バレエという舞台芸術の流れから自分流のダンスとして発展したコンテンポラリーダンスについて書きました。先駆者達は自分の今やっているダンスが何か違うと思った時に、自分らしいダンスや表現を求めて、時代を通じて踊ってきました。まさにコンテンポラリーダンスは現在進行形のダンスなのです。
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