ダンスの表現力を磨くには

キッズダンス

前のブログでは、ピナバウシュ のタンツテアターについて書きました。ピナバウシュ のダンサー達は、演技的な表現を要求されたと言われています。
ダンスは身体表現なので、バク転や難しいテクニックを重視されがちですが、それらのテクニックだけでよければ、体操競技と変わらなくなってしまいます。
それでは、ダンサーにとっての表現とは何でしょうか?
このブログでは、ダンサーにとって必要な表現力とそれを磨くためにどうすればいいかについて書きます。

ダンスに必要な表現力

例えば、大火事の場面で火の粉が散る様子をダンスで表現する時に、演出家は火の粉が舞う感じをダンサーにイメージさせて、火の粉に変身して演じることを要求するでしょう。

他に、北野武監督の映画「座頭市」で農民に扮した大勢の下駄を履いたダンサーたちが、盛大にタップダンスを踊るシーンがありますが、

このようなダンスのシーンで、振付家は、タップを踏む時にその時代の農民になって踊るようにダンサーにいうでしょう。

ダンスの表現磨くために、普段できること

農民と言っても、見たことがなければ、想像もつかないので演じるのも難しいですよね。
農民の服装だけしていても身振りや見た目の雰囲気が、武士ならそうは見えません。
何かを演じたり、雰囲気のあるダンスを踊りにはどうすればいいでしょうか。

ここで、役者のトレーニングが参考になります。マーロン ブランドや ロバート デ ニーロなどの名優が師事した教師ステラ アドラーの著書「魂のレッスン22」では、

海、空、草花など自然のものに触れて、感性を豊かにすることが重要であると言っています。
自然のものに触れる時に、その美しさや自分が見たものの驚きと感情を相手を引き込むように、表現すること。その伝えたい感情が相手に伝わるまで、表現を磨くことが大事で、こうすることで表現力が自然と磨かれていくといいます。
そして、自然のものだけでなく他のものも見て、体験し、それを伝えていく、その時に自然に感情が生まれるようにするのが目標と言っています。

蛇足ですが、映画「欲望という名の電車」で、ステラ アドラーに師事したマーロン ブランドが、貧しい職人の役を演じていますが、その荒々しく粗野な性格と風貌が見事に演じられています。

ステラ アドラーの言う表現力を磨く方法はダンスについても同じことが言えるでしょう。
ダンスの場合は、身体表現になるので、自分が感じた感情や驚きを身体でどのように受け止めて、伝えたい身体の表現にしていくかを磨いていくことになります。

上記の著書「魂のレッスン22」には、表現力を磨くためのレッスンがいくつか載っているので、ダンサーにもオススメできます。

まとめ

私も昔、ダンスを始めたばかりの時は、先生によく「ダンスは手足を動かすだけではないのよ! 回ったり飛んだりすればいいだけなら体操でいいでしょ。」とよく注意されたことがありました。
もちろん身体表現なので、凄技やテクニックも表現の一つになりますが、それ以外の身体表現ができればもっと表現豊かに、ダンスを踊ることができるのです。


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