ダンスを作る「きっかけ」となる5つのもの

キッズダンス

ダンスを作るときや即興で踊るときは、何かにインスピレーションを受けて、動き出します。
彫刻家などのアーティストも人物や物からインスピレーションを受けて、作品を作ります。

幼稚園や小、中学校のダンスのクラスでも、視覚的、聴覚的、触覚的(触れることができるもの)などを創作や即興ダンスのアイデアとして使うことが多いでしょう。
例えば、音楽、ストーリー、写真をを見て、そこから感じたことから体を動かしてダンスにするように。

なぜなら、このような視覚的、聴覚的、触覚的(触れることができるもの)なものは人に何かを思い起こさせるものだったり、動きとして反応しやすいものからです。

ここでは、具体的に動きの「きっかけ」を作る5つのアイデアについて書いていきます。

聴覚に訴えるもの : 言葉、音楽、自然音

ダンスクラスで言えば、先生が、テーマに合った曲を選び、曲の感じからダンスを振り付ける場合はこの例です。

視覚に訴える :写真、絵画、オブジェ、自然界

視覚的に目から入るもの絵画や写真からインスパイアを受けて体を動かし踊りにしていくのがこの例です。

絵画からインスピレーションを受けたモダンダンス作品を例に挙げると

ドイツの振付家 クルトヨース(ピナバウシュ の師匠)は、ハンス ホルベインの木版画「死の舞踏」からインスピレーションを受けてダンス「緑のテーブル」(Green Table)を創作しました。

緑のテーブル クルト ヨース

ホルベイン「死の舞踏」より

身体的なもの :ダンス、動きに関する構成要素

手、足、頭など体の部分的なところを動かすことで、動き始めるなどこの例の一つです。

コンセプトやアイデア

分かりにくいかもしれませんが、例えば「回る」というコンセプトからダンスを作る場合、「回る」形や動きを膨らませてダンスを作るやり方です。


また、ここでいうアイデアは、物語や詩の内容などです。

例えば、Cloud Gate Dance Theaterの振付家 林 懐民の Whisper of Flowersという作品は、チェーホフの戯曲「桜の園」からインスピレーションを受けて作品を作っています。
下の動画は、戯曲「桜の園」の最後のシーン(桜の木が切り落とされていく場面)からインスピレーション受けてつくられました。花びらが舞い散る美しいダンスです。

触覚に訴えるもの:道具、衣装、アクセサリー、ペアの相手のダンサー

 衣装を着てその衣装を着た感じ(袖が長かったり、裾が長い場合など)から影響を受けたり、面を被ってダンスを即興する場合がこの例です。

例えば、お面を使ったダンス即興。
被っているお面からもインスピレーションを受けますが、お面をかぶると視覚が遮られて、自分の中のイメージや意識、考えていることが自分で見えてきます。
私がお面を使った即興ダンスワークショップに参加したときは、突然泣いてしまった人もいました。
そのくらいお面は即興ダンスには、影響力のある道具であるとも言えます。

また、お面を使った成人向けのダンスワークショップを行った時は、みんな別人のように自由に振舞っていました。
お面をかぶると逆に内面を出しやすいのかもしれませんね。

まとめ

この5つのほかのことからインスピレーションを受けて、ダンスを作る振付家がいるかもしれませんが、多くのダンスの振付作品はだいたいこの5つことを「きっかけ」としています。
即興や創作は、なんとなく難しいと感じてしまいがちですが、よく見せようとして緊張せずに、やってみると面白いものが発見できるかもしれません。

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