コンテンポラリーダンスというダンスをあまり聞きなれない方も多いと思います。なので、コンテンポラリーダンステクニックを説明する前に、コンテンポラリーダンスの意味とコンテンポラリーダンスとはどんなダンスなのかをお話ししたいと思います。そうすればこのようなテクニックが生まれたのがわかりやすくなるからです。
コンテンポラリーダンスの意味
コンテンポラリーは英語で言うとcontemporary,現代の、現代的なの意味。ダンスは舞踊です。日本語で言えば、現代舞踊のこと。現代の舞踊ならヒップホップはどうなの?と言うことになりますが、コンテンポラリーダンスは西洋の舞台芸術であるバレエからトウシューズ、バレエの型、不自然に開いた脚を否定し、より自然な形で踊ることを追求し始めました。その先駆者が、モダンダンスのイサドラダンカンです。このようにしてコンテンポラリーダンスは、より人間らしい、自由で、解放された表現とそのためのダンステクンックを創出し始めたのです。
それでは一体コンテンポラリーダンスってどんなダンスなのでしょうか?
コンテンポラリーダンスとは
コンテンポラリーダンスとは、1950年代に始まった新しい表現を求めるダンスです。モダンダンス、ジャズダンス、バレエ、武術、ヨガなどを組みあわせた動きのテクニック(組み合わせはテクニックによってさまざまです。)、重力を感じるというような身体感覚、即興などはコンテンポラリーダンスの特徴です。マーサグラハムやマースカニングハムは、コンテンポラリーダンスの先駆けとなり、カンパニーを持ち公演をし、独自のダンスとテクニックを生み出しました。
床に転がったり、サイコロを使って振り付けを決める、走ってわざと転ぶなどの動きを実験的に行い振付家たちは新しい動きを発見しようといろいろと試みました。このような実験的な動きを続けることでダンサーたちの体は怪我をすることや、体を痛めることが多くなりました。それに応じて、ダンサー体を守るテクニックも発展したわけですが、その中にコンテンポラリーダンスのテクニック、リリーステクニックがあります。
心身をリラックスして体を再生、自由に動ける体のトレーニング:リリーステクニック
リリーステクニックは、色々な動きにも対応できる身体を作るトレーニングでもあります。ピラティスやフェルデンクライス、ヨガなどにある体と心をリラックスして、調整し、体や動きの癖を取るなど、解剖学的に体をいたわる治癒的な側面を持ちます。そうすることによって、身体を動きやすく、感情も表現しやすく
するという側面もあります。後者の心身の緊張を抜いて良い表現をするというのは演劇にも歌にも応用されている方法でもあり、このリリーステクニックは、特にヨーロッパでは主流のコンテンポラリーダンステクニックになっています。
まとめ
コンテンポラリーダンスというと何か、難しくて、専門でダンスをやっている人だけが関わるとか、ちょっと奇妙な世界、と思いがちかもしれませんが、そんなことはありません。でもその中に、ダンサーの手のしなやかな動きや弾けるような跳躍、体から滲み出てくるような感情表現を見ると、どうしてあんな動きや表現ができるんだろうと思ったことはありませんか?ダンスのテクニックは機械的にロボットのように体を動かすためのテクニックではなく、体を怪我から守り、より豊かに表現するためのテクニックなのです。
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