ダンスは視覚芸術であるアートとも類似しています。
私たちは、絵画などのアート作品に斬新なアイデアや構成を見たり、その絵をもとに、想像を膨らませたりします。
そして、そのアート作品が持つ美的感覚は、ダンスにも大いにつながります。
美術館にあるアート作品の他に、演劇、音楽という舞台芸術もアートの一つです。
そこで、このブログでは、それらのアートと比較しつつ、ダンスをアートとしての視点から見て行きたいと思います。
それぞれのアートの表現手段と感覚の特徴
まず、ダンス、絵画、演劇、音楽の表現の媒体と表現に用いられる感覚(視覚、聴覚、身体感覚)を比較してみます。
表現 媒体 使う感覚 ダンス 身体 身体感覚 演劇 身体、言語 聴覚、身体感覚 美術(絵画) 絵の具、 視覚 音楽 楽器 聴覚
上の表を見てもわかるように、ダンス、演劇、音楽、絵画は、それぞれの媒体を用いて表現され、認識される感覚もそれぞれです。
「幽霊」をそれぞれの分野のアートで表現すると
たとえば「幽霊」をそれぞれの分野で表現すると
演劇では、身体と言葉を使って、両手をだらっと胸の前に突き出すよくある幽霊のポーズで「うらめしや〜」と演じるかもしれません。
下の動画は、歌舞伎の四谷怪談ですが、幽霊になって現れるお岩さんが恨めしい演技をします。
音楽では、寒気を感じさせるような、笛の音や、演奏がなされるかもしれません。特に効果音は、映画やドラマなどで聴き慣れているかもしれません。
下の効果音は、幽霊の出てくる場面です。
最後に絵画では、ダークな感じの色使いで、この世に恨みを持っている表情の幽霊が描かれるかもしれません。
ダンスでは、身体を使い、実際にはあり得ない骸骨の踊りをするかもしれません。
バレエのジゼルでは、重さを感じさせない、ステップを多く入れるなどの振付になっています.
下の動画は、精霊の踊りのシーンですが、重さを感じさせませんよね。
このように、「幽霊」という一つのものを、ダンス、演劇、音楽、絵画、それぞれのアートが特有の媒体を使って表現しています。
人々の五感に訴えるために、ダンス、演劇、音楽、芸術は、その表現方法を生かしながら、コラボレーションした新たなアート作品も多くみられます。
まとめ
このように、演劇、音楽、絵画などのアートは、それぞれの表現方法でアート作品を作り、ダンスもその例外ではありません。
またダンスは、音楽や演劇など違う分野のアートと共同制作することで、ミュージカルやオペラなどのより面白い舞台を作り出していくのです。
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