感情を出せなければ、踊れないという考えかたから離れて、様々なコンセプトのもとにダンスを作ってきた振付師を紹介した。今回は、またさらに、感情を踊りに込めることや踊りに出すことを否定した振付師を紹介したい。

マースカニングハムとジョンケージの創作法ーチャンスオペレーション(易經)ー

カニングハムは、1940年代からダンスカンパニーを設立し、ダンス作品を発表してきた振付家である。カニングハムは、音楽家のジョン・ケージとも、コラボレーションをしている。ジョン・ケージは、4分33秒の沈黙の音楽で有名な実験音楽家であるが、カニングハムは彼の作曲法にも影響を受けた。

1950年ごろ、カニングハムとケージは、中国の思想”I Ching “(易經:占いの一つで、儒教に基づく経典がある)に興味を持ち、これを用いて創作した。これをチャンスオペレーションと言っているが、ケージの場合は、64個の音を並べるのにこの方法を使って創作している。

ダンスをチャンスオペレーションで創作

カニングハムは、彼のダンス“Untitled Solo”で、この方法でダンスを創作している。スクリーンショット 2018-04-21 21.53.09

その振付法は、脚、腕、頭の動きのフレーズをそれぞれ小さな紙に書き、その紙の裏に1~6までの番号を振り、サイコロを振る。

例えば

1、「右足をあげる」2「左腕を前から回す」3「頭を回す」、、、、のように。

そこで3回サイコロを投げたとして、出た順番が2、1、3だとすると振付が

2「左腕を前から回す」1 「右足をあげる」3「頭を回す」

の順番で動く振付になるという具合だ。

このように、偶然に出たサイコロの目に従って動きをつなげていくこの振付では、特に感情を伴わず、カニングハム自身も「この振付は音楽のために作ったものではないか、クリスチャン。ウルフの曲で踊られた。」と言っている。

さらに、カニングハム自身、禅の思想に影響を受けていたようだが、このような感情を伴わないダンスを踊る時に無の状態が感じられたのかもしれない。

まとめ

サイコロを振って、それによって動きを決めるという発想は面白い。マース・カニングハムも、ジョン・ケージも当時前衛的な作家として活躍したアーチストで、この他にも、常識破りな創作を試していた。その作品がどうかというよりも、このような考え方が新しい音楽やダンスのへの扉を開いていったことに意味があるのだろう。

参考文献—Merce Cunningham, Merce Cunningham: A Lifetime of Dance, 2000

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