ダンスを構成する4つの要素 空間:自分の運動空間と外側の空間

キッズダンス

ダンスの動きを構成する空間には大きく分けて3つあると考えます。一つは自分の中心から手足が上、下、横、斜めなどの方向に動く範囲での運動空間で、二つ目は、スタジオの横、前など、動きの方向づけとなる空間。そして3つ目は、さらに大きい外側の大きな空間であるスタジオ空間や舞台空間になります。

空間を意識して動くことで、自分の運動空間を広げて、可動範囲を広げていくことができますし、方向づけをして動きを明確にしたり、意味を持たせたりすることができます。
また、舞台空間をデザインすることで、ダンス作品を面白く見せることができます。

キネスフィア(自分の運動空間)

自分の体の中心から移動せずに動ける範囲のことを言います。ちょうど、自分が両手、両足を広げた、風船の中に入ってその中で動いているようなイメージです。

例えば下の図のように、人が、自分の手足が伸ばせる範囲の風船の中に入っていますが、この風船が、個人の運動範囲になります。

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ちなみに、人を立方体の中に入れて、手足、体をいろいろな方向に動かして即興をし振付に利用したのが、コンテンポラリーバレエの振付家 ウイリアム、フォーサイスです。下の動画で、フォーサイス自身がその即興について説明してます。

フォーサイスはこのほかの動画でも、身体で空間を描く即興について説明しているので、興味があったらほかの動画も見てみてください。

ダンスの練習で、決まったエクササイズをしていると、体の動かし方に癖がつきますが、このような即興をすると、あまりやったことのない(後ろや斜め後ろ下の方に手足を伸ばしたりする)動きをするので、体の可動範囲も広がります。

空間で動く方向

踊っているときにどこに向けて動くのか、その方向付けをすることで、ダンスの動きがより明確になり、振付も意味を持ってきます。

例えば、ある方向に向かって飛び越える動き(リープ)をすれば、その方向に何か目的があるものとして見ますが、方向性がなければただのジャンプになります。

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スタジオや舞台などの環境的な空間

これは、もっと広い空間、スタジオや舞台空間になります。この空間の中で踊り手が移動する曲線、直線を描いて動いたり、色々な構成を作るわけです。

舞台空間は3次元でもあるので、舞台の高さ、奥行き、幅をつかって、空間が構成されることで、ダンス作品はよりボリュームを持って表現されます。

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まとめ

ダンスの振付を踊るのが精一杯で、周りの空間を意識せずに、踊ってしまいがちです。ダンスの練習では、振付やテクニックだけでなく、空間を意識することも、表現の一つにもなります。
実際、ダンステクニックをあまり使わず、上記3つの空間の工夫をうまく利用した面白い振付やダンス作品は少なくなくないのです。

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