前回のブログでは、天文学的な宇宙について、少し触れましたが、その途方もなく巨大な宇宙に挑戦的なアーチスト草間彌生さんの美術館に行ってきました。というのも私は草間彌生さんの大ファンなのです。
「前衛作家として宇宙の果てまでも戦い続けたい」という草間弥生さん。美術館の中には、宇宙を思わせるミラールームに無数のかぼちゃを並べてある作品も。彼女作品の中にその宇宙と永遠性を見たような気がしました。
草間彌生美術館
美術館は5階まであり、2階から5階までに作品が展示され、階段は上りだけ下りはエレベーターという鑑賞のルールを守って参加者は作品を鑑賞していました。
2階は草間さんの1950年代(初期の作品)の絵画作品、3階は2013~2016年代(最近の作品)、4階は「無限の彼方へかぼちゃは愛を叫んで行く」という題するミラールームの中の黄色いかぼちゃの作品、5階は「Starry Pumpkin 」というかぼちゃの彫刻作品でした。人数も少なくゆっくり鑑賞できたので、一通り見終わった後、私は、4階のミラールームのかぼちゃ作品を3回見に行きました。
興味深かった描き方と色使い
2階にある初期の作品から3回の最近の作品は、色使いや作品の作り方に大きな違いがありました。
作風についてですが、初期の作品では、水彩やパステルを使っているのに対して、
最近の作品では、アクリルを使い、まずキャンバスの全面をまずピンクに塗ってから、形を描くというように、下地に色を塗り、他の色を重ねていくというような作風が強調されたように見受けられました。
色使いも、初期の作品では、黒を多く使っているのに対し、最近の作品では、ピンク、緑、赤などの原色をたくさん用いて作品を作っています。
よりシンプルに凝縮された作品
特に、4階の黄色いかぼちゃの作品は、私の好きな作品の一つです。そのかぼちゃの存在感は複数の鏡に映し出されて、まるで空にある無数の星のようです。
ドットの配置も存在感があります。以前、自分のダンスの舞台装飾にドットの入った歌舞伎の幕を作ったことがありました。自分でも作って見たいと思って、緑とオレンジのフェルトを買ってきて、大きな縁や小さな円をいくつか作り、縦横5メートルくらいの黒い幕に縫い付けたことがあります。
それらの円を黒い大きな布に配置しようとしましたが、それが意外に難しかった覚えがあります。横一列に並んでしまったり、偏ってしまったりして、うまくセンス良く配置できないのです。やっぱり、ビジュアルアーチストは円の並べ方にもセンスがあります。
まとめ
こちらの美術館で草間彌生さんのような成熟したアーチストさんの初期の作品から現在まで、創作過程を見ることができるのは本当に興味深いことです。作品を見ることやそれらの比較からいろいろなことが読み取れます。宇宙の果てまでも前衛作家であり続けようとする草間彌生さん。これからも楽しみです。
草間彌生さんの作品 ダンシングパンプキン
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