動きのフレーズ(例えば、8カウントのフレーズ(一続きの動き)が4つくらい)ができあがったら、作品全体の構成を考え、それらのフレーズをどのように組み立てるか決めていきます。
構成を考えることで、見せ方を面白くしたり、作品の中で言いたいこを強調することができます。
ダンス作品の構成法は全体をストーリー仕立てにしたりなどいろいろな方法がありますが、ここでは、よく使わせる3つの構成法:クライマックス、コントラスト、繰り返し について簡単に説明します。
1、クライマックス
作品の中で一番盛り上げたい部分で、作品を見終わったあと観客の一番印象に残る部分です。このクライマックスになる部分を作品の中に入れることで、作品をまとめます。
下動画はミュージカル「雨に唄えば」のクライマックスのシーンですが、このミュージカルでは一番最後のフィナーレに大人数でのダンスを見せてクライマックスにしています。
2、コントラスト
単純にいうと、強弱、高低のように、対比させることです。最初のシーンを、大人数のグループダンスにしたら、次のシーンは、静かなソロにするなど、場面を対比させることで、各シーンを印象付けます。
3、繰り返し
音楽でもリピートする曲がありますが、ダンスでも、強調したい振付や意味のある振付などを繰り返すことによって、その振付に重要な意味を持たせ、観客の記憶に訴える効果を出します。
下の動画はベルギーのダンスカンパニーRosasのFaseです。ミニマリズムの作品として知られていますが、音楽とともに何度も繰り返す動きが、見る人に強いインパクトを与える作品です。
まとめ
これらの構成法は、特に代表的なもので、これらをうまく利用して作品全体を構成するとテーマも強調でき作品もまとまりやすくなります。
ダンス作品の構成については、作品を鑑賞して、そのほかの構成方法についても学ぶことができるでしょう。
ですが、最初は、ダンスクラスや先生が作品を作るときに、作品づくりに携わりながら学んだり、ダンス創作のワークショップで実際にやってみた方がよく理解できます。次回は、ダンス作品の全体と細部を磨いていく段階について説明します。
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