ダンサーの股関節を柔らかくする2か所&2種類のストレッチ
ダンスの練習を続けていると、
- 股関節を硬く感じる
- ターンアウトが安定しない
- 前後開脚やグランバットマンで脚が開きにくい
と感じることはありませんか?
本記事では、股関節の2種類のストレッチ方法(パッシブストレッチとレジスタントストレッチ)と、お尻のストレッチを組み合わせることで、股関節を痛めずに柔軟性を高めるストレッチ方法を紹介します。
ダンサーやダンス練習者が、動きの中で使える股関節の柔軟性を身につけるための内容です。
目次
ダンスをしていて股関節が硬く感じる理由
ダンスをしていると特に感じる股関節の硬さは、開脚の硬さだけが原因ではありません。
股関節まわりの筋肉の柔軟性のバランスが取れていないこともあります。
特に、
- 開脚ストレッチばかり行っていて
- お尻の後ろ(臀筋・ハムストリング)をあまり伸ばしていない
という状態では、股関節の動きが制限され、
ターンアウトや脚上げ動作が不安定になりやすくなります。
股関節を柔らかくする股関節の2種類のストレッチ
硬い股関節の柔軟性を高めるには、「伸ばす」と「力をいれる」2種類のストレッチを組み合わせると、安全に柔軟性が向上します。
さらに関節の2方向からのストレッチ「内もも・股関節の内側(開脚)」と「お尻の後ろ・股関節の後面」
この2方向からのストレッチを行うことでで、腰や股関節周辺の筋肉が整い、筋肉が伸びやすく、縮みやすい状態になります。
これは、ダンサーにとって重要な「柔らかいだけでなく、使える股関節」につながります。
それでは2種類の「伸ばす:パッシブストレッチ」と「力を入れるストレッチ:レジスタントストレッチ」について少し説明します。
①ダンスのストレッチによくあるパッシブストレッチとは?
パッシブストレッチとは、自分の力を抜き、重力やサポートを使って行うストレッチです。
ポイントとしては
- ストレッチした状態で20秒ほど静止する
- 呼吸を止めず、余計な力を抜く
- 痛みが出るところまで無理に伸ばさない
筋肉の緊張をゆるめ、股関節の可動域を広げるための準備としてとても有効です。
②レジスタントストレッチでダンスに使える柔軟性を作る
レジスタントストレッチは、筋肉に軽く力を入れながら行うストレッチです。
パッシブストレッチで筋肉を緩めた後に行うことで、
- 股関節が安定する
- 柔軟性をコントロールできる
- ダンス動作につながりやすくなる
というメリットがあります。
それでは実際にその2種類のストレッチとお尻のストレッチについて説明します。
実践①|仰向けで行う開脚ストレッチ(動画あり)
やり方
- 仰向けになり、壁にお尻を近づけて両脚を壁に上げる
- 両脚を左右に開き、仰向けの開脚姿勢を作る
- パッシブストレッチ:その姿勢で、力を抜いたまま20秒キープ
4.レジスタントストレッチ:内ももに力を入れて、6秒間で両脚を閉じ、力を抜きながら、4秒間で両足を再び開く
これをパッシブ20秒 → レジスタントストレッチの順番でレジスタントストレッチは、2〜3セット繰り返します。
このストレッチで、内ももと股関節が無理なく伸び、動かしやすくなります。
▶︎ 開脚ストレッチの動画はこちら
実践②|仰向けで行うお尻のストレッチ(動画あり)
やり方
- 仰向けになり、片脚を反対側の太ももに乗せて四の字を作る
- 下の脚を両手で抱え、胸の方へ引き寄せる
注意:・お尻が丸まらないように、できるだけ尾骨を真下に向ける意識を持つ
回数は、息を吐きながら脚を近づける動きを3〜4回繰り返す
無理に引き寄せず、呼吸とともに行うのがポイントです。
▶︎ お尻のストレッチ動画はこちら
開脚+お尻のストレッチを組み合わせることが股関節を柔軟にする
この2つのストレッチを組み合わせることで、股関節と骨盤の位置関係が整い、脚を上げたり開いたりする動きをコントロールできるようになります。
その結果、股関節から脚を上げるバットマンやアラベスクで後ろに脚を上げる動きが行いやすくなり、
踊っている時の体の安定感や股関節の可動域の質が向上します。
安全にストレッチするために気をつけたいこと
上記のストレッチもそうですが、ストレッチをするのに気をつけたいことは、やはり以下のようなことです。
- 無理に押さない
- 反動をつけない
- 「柔らかく見せる」より、関節の正しく動かす
- 股関節や腰に痛みが出る場合は中止する
ストレッチは、ダンス練習のための大切なコンディショニングです。
まとめ|ダンサーの股関節柔軟性はストレッチのやり方で向上する
ダンサーやダンスを練習している方が股関節の柔軟性を高めるには、
上記のようなパッシブストレッチやレジスタントストレッチ、股関節周辺の筋肉もストレッチすることが大切です。
股関節を痛めず、安全に柔軟性を高めたい方は、ぜひ日々のダンス練習に取り入れてみてください。

