姿勢が変わると動きが変わるー姿勢改善で日常動作もダンスも変わる
姿勢はただの“形”ではなく、すべての動きの出発点です。
姿勢は深層筋を整えることで改善しますが、ピラティスで使う深層筋で姿勢改善をすると体の痛みも改善し、日常の動きやダンスの動きも楽になります。
良い姿勢とは、背骨が自然なS字カーブを描く姿勢をいいますが、この姿勢は背骨や骨に近い深層の筋肉(インナーマッスル)によって支えられ、関節への負担もなく、体を効率的に動かせる姿勢になります。
つまり、姿勢が良くなると筋肉の使い方が変わるということが言えます。
このブログでは、実際に姿勢が変わるとどんな変化が起こるのか、一般の人とダンサーの例を挙げて紹介します。
最後に、姿勢を整えるために大切なポイントについてお話しします。
目次
姿勢改善で動きが変わる理由|深層筋の働きが重要
一般の方向けの具体例
猫背が改善すると腕が上がりやすくなる理由
猫背気味の姿勢だと、腕を上げるときに、肩や首あたりに力が入ってしまい、腕が上がりにくくなります。
しかし、肩が開いて、背中が真っ直ぐに体幹が安定し、肩周辺の深層筋と
体幹の深層筋(前鋸筋など)が働けば、腕を上げるときに肩が動かしやすくなります。
骨盤が安定すると歩きやすくなる理由
歩く時に、日常生活で過度に骨盤を前後に揺らしながら歩くと、腰に負担がかか理、腰痛の原因になります。
しかし、骨盤が安定すると、脚を股関節から前後に動かしやすくなります。
そのため、歩き方も、股関節から歩幅を大きくして闊歩することできます。

ダンサー向けの具体例:姿勢改善でジャンプが軽く・回転も安定する
例えば、1番ポジションのプリエから真上に向かって飛ぶ時に、後ろに反っている姿勢だと、後ろに向かってジャンプしてしまいます。
しかし、腰の上に背骨をまっすぐ(正確にいうと背骨はS字のカーブを描きます)に立てている姿勢でジャンプすると、まっすぐ真上に飛ぶことができます。
このように背骨をコントロールできれば、ピルエットなどの回転も安定してできるようになります。

姿勢と関節を支えるインナーマッスル(深層筋)とは?
背骨を支える体幹部の深層筋は
腹筋部は腹横筋・横隔膜・骨盤底筋など、
背筋部は多裂筋など
臀部は、梨状筋・中臀筋・小臀筋など
が関わっています。
また、骨格や関節を支える深層筋は
膝は 内側広筋・膝窩筋・ハムストリングスなど
股関節は 梨状筋・腸腰筋・大腰筋など
の筋肉が支えています。
これらの筋肉は骨に一番近いところに付着し、骨格を支えているので、大臀筋や僧帽筋などの外側の動かしやすい筋肉に比べると、意識しにくく、筋肉を働かせている感覚もわかりにくいです。

特に、マットピラティスだけでは、深層筋を働かせる感覚は掴みにくい人が多いです。
そのため、「どこを使っているのかわからない」という声が多いのは自然なことで、筆者本人も、深層筋の使い方を手取り足取り教わり、マシンピラティスを受けることで、感覚がわかるようになっていった一人です。
インナーマッスルを正しく使うためには個人レッスンが最短ルート
インナーを働かせるには、
人それぞれの骨格の癖を修正する作業が欠かせません。
* 反り腰
* 猫背
* 片側に体重を乗せる癖
* 肩がすぐ上がる、肩に力が入りやすい癖
* 骨盤の左右差
これらを整えながら、もしくは整えてからインナーマッスルを整えていかないと正しい姿勢は身につきません。
そのため、インナーマッスルがつかみにくいと感じたら個人レッスンで指導者に診てもらうことをお勧めします。
その際は、解剖学の理解があり、経験豊富な指導者に診てもらうことが大切です。
グループレッスンは、インナーが自然に使えるようになった“その後”に適しています。
まとめ:姿勢が変わると、動く筋肉が変わり、動きが変わる
いかがでしたでしょうか。このように、姿勢が変わると、筋肉の使い方が変わり、体を動かしやすくなり、
ダンサーは、ジャンプやターンなどのダンステクニックの上達につながると言えます。
さらに、この姿勢を支える深層筋や正しい姿勢を感じにくい場合は、解剖学的な知識のある経験豊富な指導者に診てもらうことが早道です。
姿勢が変わると、動きは確実に変わってきます。そして、動きが変わると、身体全体の使い方が変わり始めます。
次の記事では、
「インナーマッスルで姿勢を整え、トレーニングで動きを変える方法」を、さらに具体的なステップと例を交えて紹介します。
身体は、もっと軽く、しなやかに動くようになります。

