心身の即効疲労回復|ダンサーにおすすめの温冷交代浴(コントラストバス)の効果とやり方

ダンサーにとって、公演後の疲労回復は次のリハーサルや本番に備えるためのに重要です。

そこで、公演後に早く疲労を回復したいダンサーにおすすめなのが、温冷交代浴(コントラストバス)です。


この記事では、温水と冷水を交互に入る:温冷交代浴(コントラストバス) について、その効果と具体的な方法を紹介します。

世界的バレリーナのシルヴィ・ギエムも公演後の疲労回復に温冷交代浴を欠かさなかったということですし、現在振付家で元ニューヨークシティーバレエのベンジャミン•ミルピエも疲労回復を早めるためにパリ・オペラ座のダンサーに温冷交代浴を勧めています。
あまり心地よいものではなかったらしいですが、それでも続けていたのは、確かな効果があるからです。

それでは今回は、その温冷交代浴について、なぜ疲労回復に効果的なのかその理由と、具体的にやるにはどのようにすればいいのか、注意点も含めて書きます。

■温冷交代浴が科学的に証明されている2つの効果

温冷交代浴が身体の疲労回復に効果的なことは、科学的にも証明されてますが、その理由には2つあります。

理由1. 血流が良くなり疲労物質が流れやすくなる

冷水浴は、温水と冷水に交互に入るシンプルな方法です。

温水と冷水を交互に浴びると

  • 温水 では血管が広がり血流が増える
  • 冷水 では血管がキュッと縮む

このような“血管のポンプ作用”が働き
筋肉に溜まった老廃物・疲労物質が体外に排出されやすくなります。そのため、疲労回復が早まるのです。

このような血流改善効果は、公演後に脚や背中などの筋肉疲労を早く回復したいダンサーにとって特に有効です。

理由2. 自律神経が整い、精神的にも安定する

自律神経には

  • 交感神経(体が緊張・集中している時)
  • 副交感神経(リラックスしている時)
    がありますが

冷水に入ると交感神経が働き、温水に入ると副交感神経が優位に働くので
交互に繰り返すことで、自律神経のバランスが整い、心身がリセットされる効果があります。

本番続きで、気持ちが緊張しやすいダンサーにとっては、精神をリセットするためにも最適です。

■ ダンサー向け:温冷交代浴のやり方

  1. まず温かいお湯に1〜2分浸かる
  2. 10〜15℃くらいの冷水に1〜2分入る
  3. これを2〜3回繰り返す

ただし、最初から1〜2分はきつい場合があります。

また冷水の温度も18度くらいでも大丈夫です。

冷水に入ると交感神経が刺激され、「冷たい」と感じます。

この刺激と温水でのリラックスを交互に繰り返すことで、自律神経の切り替えがスムーズになります。


最初は30秒くらいずつ「温→冷」を試してみて、慣れてきたら時間を伸ばしてみましょう。

■温冷交代浴を行う際のポイント:ダンス練習や公演後

次に、この入浴法を行う時の注意点です。

  • 冷水に5分以上入らないこと
     内臓が冷えて逆効果になります。
  • 心臓に不安のある場合は無理をしない
  • 公演直後や激しい疲れがあるときは、時間は短めに温度も調整する

*無理のない範囲で、短い時間から、温度も調整して始めるのがポイントです。

■ まとめ:温冷交代浴は早く疲労回復したいダンサーにおすすめ

今回ご紹介した温冷交代浴は

  • 筋肉の疲労回復が早まる
  • メンタルの安定にもつながる

という、ダンサーの身体の疲労回復に効果があるケア方法です。

公演後のセルフケアとして温冷交代浴を正しく取り入れることで、ダンサーの疲労回復・コンディショニングの質は大きく変わります。

「今日は疲れが抜けないな」「脚がパンパン」という日には、ぜひ取り入れてみてください。