ダンサーのための体幹トレーニング初級編|コアと全身とのつながりを鍛える

ダンスのレッスンで、
「体幹が弱い」「もっと体幹を使って」と先生に言われたことはありませんか。


また、振付は覚えているのに、踊ってみると腕と脚の動きがどこかバラバラで、体の動きに一体感がなく、上手に見えないと感じることも、
ダンスをしている方からよく聞く悩みです。

こうした場合、「腹筋が弱いからだ」と思って、腹筋運動を頑張る人も多いかもしれません。


しかし、ダンサーに必要な体幹とは、単にお腹に力を入れることではありません。


踊る動きの中で腹筋を使いながら、腕や脚の動きをコントロールし、腹筋が身体の中心(コア)として全身をつなぐ役割をする状態が重要になります。

このブログでは、

腹筋が(コア)として全身と繋がるとはどういうことかについて説明し、

そのようなコアの使い方を学べるピラティスエクササイズシングルレッグストレッチ、ダブルレッグストレッチ、スワンダイブをご紹介します。

体の中心(コア)から体をコントロールして動かす

ダンサーにとって腹筋は、
お腹に力を入れて固めるのではなく、腕や脚を動かすための中心として使われる必要があります。

踊る時に、腕や脚だけを動かそうとしてしまうと、一体感のない踊りに見えてしまいますが
コアが身体の中心として機能すると、余計な力みがなくなり、動き全体にまとまりが生まれます。

これからご紹介するシングルレッグストレッチやダブルレッグストレッチ、スワンダイブはそのような、コアから腕、脚など、全身の動きのコントロールを学べるエクササイズです。

これらのエクササイズをする時に、“お腹を固める”のではなく、“動かすための中心として使う”感覚を意識しながら、正しいフォームで行うことで、これまでとは違う腹筋の使われ方を感じられるはずです。

それでは各エクササイズについてです。

1、シングルレッグストレッチ|脇を開き、腕、脚、体幹のつながりを学ぶ

やり方

①仰向けになり、腰の後ろと背中をマットにつけて(腰が反りすぎない)両膝を立てる。

②そのまま、両膝と腰が90度になるように脚をあげ、片足を胸に引き寄せる。

引き寄せた脚の外側から足首を同じ方の手で持ち、(*この時に肘を横に開き脇を使います)反対の手で内側から膝をもつ。

反対の足は床から45度の方向に伸ばす。(この角度は30度、90度などかえてもOK. )

③息を吐いて脚を入れ替える。

回数:6〜8回行う

ポイント:脇を開いて脚を持つことで、脇の下の前鋸筋という体幹の筋肉が働きます。

     腹筋を使って骨盤を安定させ、脚を遠くに伸ばし、頭はおへそを覗き込むようにして、

     背骨を長く使うことで、全身のつながりを感じながら行います。

※下のリンクから動画が見れます。

このエクササイズを、コアと全身をつないで行うことで、股関節が柔軟になり、下腹が強化されるため、脚全体の筋肉もバランスよく鍛えられます。

2、 ダブルレッグストレッチ|お腹と脚をつなぐ力を育てる

やり方

①仰向けになり、腰の後ろと背中をマットにつけて(腰が反りすぎない)両膝を立てる。

②そのまま、両膝と腰が90度になるように脚を上げる(この角度は30度、90度などかえてもOK. )

③息を吸いながら、両手は頭の上に、両膝を45度の方向に伸ばし、(腰がそりすぎないように注意)

 吐きながら、両手で両膝を抱える。

回数:6〜8回行う

ポイント:両腕、両脚を伸ばした時に腰がそりすぎないように、背中と腰の後ろをマットにつけて行います。

脚の高さは、3段階で強度を変えられますが、骨盤が安定する位置で行いましょう。

このエクササイズは、さらに、腹筋と脚をつなぐ大腰筋を強化しながら、両脚の筋力をバランスよく整えます。

※下記写真参照

両膝を90度に抱える
両腕と両足をコアから伸ばす。

3、スワンダイブ|身体の中心(コア)を使って背筋をコントロールする

やり方

① うつ伏せになり、肩の延長線上に肘を置き両肘は直角。両足は肩幅に開く。

②息を吐いて恥骨でマットを押し、肋骨を閉じて、肘で床を押して上体を上げる

さらに両手で床を押して両肘を伸ばす。

③息を吸って両手、両足を前後に伸ばし、ダイブ。背中を立てて、両手を床につく。

回数:5,6回行う

ポイント:肩甲骨周辺の筋肉を使って、しっかりと背中の筋力を使って、全身をコントロールしてダイブすることが大切です。

肩甲骨周辺の筋肉の使い方についてはこちらを参考にどうぞ。

※下のリンクから動画が見れます。

 まとめ

ダンサーに必要な体幹は、腹筋を強くすることではなく、
腹筋を身体の中心コア)として、腕や脚の動きをつなげて使うことです。


上のエクササイズを、コアの意識を持ちならが、正しいフォームで行うことで、
体のまとまりや動きの質は大きく変わってきます。

そうなれば、踊っている時も余分な力みが抜けて、全身の一体感がある動きができるようになります。

とはいえ、
「これで合っているのかわからない」
「腹筋や背中に効いている感じがしない」
と感じることもあるかもしれません。


体幹の使い方は、写真や動画だけでは判断が難しい部分でもあります。

当スタジオでは、ダンサーの身体の使い方を見ながら、一人ひとりに合わせて体幹の使い方を丁寧にお伝えする
プライベートレッスンを行っています。


エクササイズが難しいと感じた方や、ダンスの動きを見直したい方はぜひ一度レッスンをお試しください。