ダンサーのための大胸筋エクササイズ|上体をバランスよく引き上げ、猫背も改善

大胸筋は、バストアップをする筋肉とよく言われていますが、実は肩・腕・背骨の位置を整え、姿勢を支える重要な筋肉です。

ダンスで腕を使う時、背中ばかりを意識して使うと、胸側が弱くなり、猫背や肩の前方化が起こりやすく、腕のラインや上半身の表現力にも影響します。

これは、 普段の姿勢でも猫背やバストの下垂につながる原因になります。

この記事では、大胸筋が弱いと起こるトラブルと、
大胸筋が鍛えられると普段の姿勢でどんな効果があるのか、また、ダンスと練習しているダンサーの人たちにはどんなメリットがあるのか、
そしてその大胸筋の簡単な鍛え方についても説明します。

大胸筋が弱いと起こりやすい姿勢とダンスのトラブル

大胸筋が弱い姿勢だと、胸が落ちる、猫背姿勢になり、バストラインも美しく見えません。
また、ダンスをする方は、「腕は背中から使う」という意識だけで練習していると、ピルエットで軸が不安定になったり、腕の動きが滑らかに見えなくなります。

このようなトラブルを避けるために、
次に四つん這いで行う。大胸筋と腕のエクササイズを1つだけご紹介します。

大胸筋と腕を鍛えるエクササイズ|ダンサーや姿勢改善におすすめ

通常の腕立て伏せは、大胸筋を鍛える代表的なエクササイズですが、苦手な方が多かったり、(特に女性の方は)、大胸筋の力を感じにくいので、負荷を軽くして四つん這いで行うのがおすすめです。

次の四つん這いで行うエクササイズでは、しっかりと大胸筋と腕を意識してできます。

やり方

①四つん這いになり、肩の下に手、股関節の下に膝がくるように、四つん這いになる。
両手の位置は、外側に10cm開き、指先を45度内側に向け、両肘の内側か向かい合うようにする。

②息を吸いながら、肘を曲げて、胸を床の方に近づける。(最初は5センチくらい下に落とす程度でOK)

③息を吐きながら、両手で床を押し四つん這いに戻る。

注意:腕と、胸の筋肉に聞いているかを感じながら行う

このエクササイズをゆっくりコントロールしながら行うと、使える大胸筋を安全にしっかりと鍛えることができます。
ダンサーの上半身コントロール力向上にも、猫背改善・バストアップにも効果的です。

以下の動画では、四つん這いで行う大胸筋エクササイズを実演していますが、腕や肩に負担をかけず、大胸筋を使うポイントも解説しています。

クリックした部分から四つん這いのエクササイズが始まります。

大胸筋を鍛えるメリット|姿勢改善とダンスパフォーマンス向上

ダンサーにとって大胸筋は、単に腕や胸を動かす筋肉ではなく、
背中の筋肉と拮抗関係にある重要な筋肉なので、これらの筋肉ををバランスよく鍛えることで体の軸も安定します。

そして、

  • 背中だけに頼らない、バランスの良い引き上げで体軸が安定
  • カンブレなど、後ろに反る動きでも腰や背骨への負担がなくなる
  • 腕とつながる大胸筋が働くことで、アロンジェの腕の動きが美しく見える
  • 腕の動きが不安定にならず、滑らかでコントロールされた動きになる

といった変化が現れます。

また、男性ダンサーがパートナーをリフトする際やコンテンポラリーダンスの振付で、床を押す・腕で体重を支える動きがある場合なども、この大胸筋を鍛えておけば怪我が回避できます。

姿勢に関しても、猫背がなくなり肩こりも軽減される、バストアップなどができより若々しい姿勢をキープすることができるなどの効果があります。

このように、ダンスをする方にとっては、大胸筋を鍛えるは、怪我の予防にもなるので、長く踊り続けるためにも、重要です。

また、姿勢を支える筋肉として、大胸筋を鍛えれば、痛みの改善やより良い姿勢を作るのにも役立ちます。

まとめ

大胸筋は、上体の軸を安定させ、姿勢と動きを支える重要な筋肉です。

背中や腹筋とバランスよく使えるようになることで、
ダンサーは引き上がりのある安定した上体や、滑らかな腕の動きを手に入れることができ、
姿勢に関しては、猫背が改善し、自然に胸の位置が引き上がっていきます。

そして、紹介した大胸筋を鍛えるエクササイズは、大胸筋を安全に目覚めさせるためのエクササイズです。

大胸筋を意識してエクササイズして、上体のバランスと美しい姿勢を整えていきましょう。