床の動きをスムーズにする4つの方法ーボディームーブのピラティス
バレエやダンスをしていると、フロアでの動き(床を使う振付やコンテンポラリダンスのフロアーの動き)が苦手…という方は多いものです。
背中を真っ直ぐに伸ばす立ち姿勢の感覚が強いバレエ経験者は特に、腰を落として床に入る時に膝や肘をぶつけてしまうこともあります。
それでは、床を使って滑るように自由に体を動かし、踊るためにはどうすればいいのでしょうか?
ここでは、床で自由に動くための4つのポイント を身につけることが大切です。
1.重心を落とす感覚を持つ
床で動くには、まず 重心を下げる感覚 が欠かせません。スクワットで腰を落とす練習をしてみましょう。
やり方は
- 背中を上に伸ばそうとせずに、少し力を抜いて、重力に任せて腰をストンと両足の間に落としてみる
- 足裏の重心を感じながら、体を床に落としていくと、床への抵抗が減り、スムーズに床へ入れるようになります。
2.床を押す・引くことで体を動かす
フロアでの動きの大きな特徴は、床と友達になることです。
たとえば、あぐらで座り、体を傾けて片手を床についた時
その手で床を押したり、引いたりすることで、自分の体を移動させます。この時重要になるのが体のコアです。
床の上で体を動かす時に床につく部分は
- 手のひら
- 足の裏
- 前腕やすね
などになりますが、これらの部位を使って床を押して、体重移動できるようになることがポイントです。(この感覚は、コンテンポラリーダンスやモダンダンスの基本練習を学ぶとよくわかります)
この時重要になるのが、ピラティスで鍛える体のコア。
体のコア(中心)と全身に繋がりがあると、全身を連動させて動けるようになります。
下の動画の前半では、手のひらで床を押して全身を移動させる床の使い方について説明しています。
3.背骨を柔軟に動かす
バレエでは「頭を上に向かって背中をまっすぐ保つ」意識が強いですが、床の動きでは、その背骨の保ち方では、床に肘や膝、腰をぶつけやすくなり、床が怖くなります。
大事なのは、コアを保ちながら背骨を柔らかく動かすこと。
- モダンダンスグラハムテクニックのコントラクション
- ピラティスのロールアップ/ロールダウン
などで、背骨を柔軟に動かす練習をすると、背中のしなやかさが生まれ、床での重心移動もスムーズになります。
4. 体の余分な緊張を抜く
最後に、重要なことは、体の余分な緊張を抜くことです。
肩に力が入って体に余分な緊張があると、体の重心も感じにくく、手で床を押す感覚なども感じにくくなってしまいます。
全身の余計な力を抜いて、重心がどこにあるのか掴みながら床を押したり引いたりして、体を動かしていくことで自然なフロアの動きができるようになるのです。
まとめ
特にバレエ出身者は「上へ引き上げる感覚」が強いので、床での動きがぎこちなくなってしまいがちです。
バレエダンサーはとくに、体をまっすぐ縦に落とすのではなく、上体を斜めに倒すと、床がこわくなくなります。
例えば、モダンダンスやジャズダンスのダンサーが床にスライディングするように体を斜めにして床に近づくような感じです。
床での動きをスムーズにするには、
- 重心を落とす 感覚を持つ
- 床を押す・引く 動きで全身を連動させる
- コアを保ちながら背骨を柔軟に動かす
- 体の余分な力を抜く
この4つの点が重要になります。
ボディームーブで行っているピラティスでは、マシンピラティスだけでなく、床でのエクササイズであるリリースエクササイズも行うので、体の余分な力を抜いて、体を動かすことができるようになります。
体の力を抜きつつ体のコアをしっかり保つことで、床での動きが自然にスムーズになり、ダンスの表現力が広がります。
バレエをしていて、コンテンポラリーやモダンダンスを踊ることになったダンサーや床で自由に動けるようになりたいと思った方は、ぜひ一度レッスンで体験してみてください。